2025年1月からの食品値上げ、4月までに6121品目が価格上昇予定
ベストカレンダー編集部
2024年12月26日 11:49
2025年食品値上げ
開催期間:1月1日〜4月30日
2024年の食品値上げ動向
株式会社帝国データバンクが行った調査によると、2024年の家庭用飲食料品の値上げは累計で1万2520品目に達しました。この数値は、前年の2023年における3万2396品目と比較すると約6割の減少となり、過去30年間でも例を見ない記録的な値上げラッシュが続いた23年と比べて「抑制」傾向が強まったことを示しています。
2024年の値上げの推移を月別に見ると、特に2月には1626品目が値上げされ、パスタソースやトマトジュースなどのトマト加工品が一斉に値上げされました。4月には2897品目の値上げが行われ、ハムやソーセージなどの加工食品が中心となりました。10月には酒類や飲料を中心に2924品目が値上げされ、11月には前年同月を上回る値上げが見られました。
2025年の値上げ動向
2025年においては、1月から4月までに値上げが決定している飲食料品が6121品目に上ることが判明しています。このうち、1月に値上げされる品目は1380品目であり、調査を開始した2022年以降で最多となりました。特に、パンや酒類、冷凍食品において値上げが目立っています。
2025年の値上げは、前年の値上げ数3891品目と比較して約6割の増加が見込まれています。このため、2025年春にかけては24年を上回る値上げラッシュが常態化する見通しです。1回当たりの値上げ率は平均18%となり、2024年と同等かそれ以上の水準で推移することが予想されています。
値上げの主な理由
2025年の値上げの要因としては、主に以下のような理由が挙げられます。
- 原材料高: 値上げ品目全体の93.2%が原材料高に起因しています。
- 物流費の上昇: トラックドライバーの労働規制などが影響し、78.4%が物流費由来の値上げです。
- 人件費の増加: 最低賃金の引き上げや定期昇給により、43.9%が人件費由来の値上げとなっています。
2025年の見通し
2025年における年間の値上げ品目数は、現状のペースが続く場合、1.5万から2万品目に達する可能性があります。特に、急激な円安の影響を受けて輸入食材の値上がりが進んでおり、コーヒー豆やカカオ豆の価格も上昇しています。これにより、チョコレートやコーヒー製品においては複数回の値上げが実施される見込みです。
2025年の春先には、月あたり2000品目を超える値上げが見込まれ、場合によっては3000品目に達する可能性もあります。特に、値上げタイミングが集中する2月から4月にかけては、業界全体での値上げが顕著になるでしょう。
2025年の値上げ品目の分野別内訳
2025年の値上げ品目の中で、特に多くの品目が値上げされる分野は以下の通りです。
食品分野 | 値上げ品目数 |
---|---|
加工食品 | 2121品目 |
酒類・飲料 | 1834品目 |
パン | 1227品目 |
このように、2025年の食品業界における値上げは、原材料高や物流費、人件費の影響を受けており、消費者にとっても影響が大きい状況が続くと予想されています。今後の食品価格の動向については、引き続き注意が必要です。
まとめ
2024年と2025年の食品値上げ動向をまとめると、以下のようになります。
年度 | 値上げ品目数 | 前年比 | 主な要因 |
---|---|---|---|
2024年 | 1万2520品目 | −60% | 抑制傾向 |
2025年(1-4月) | 6121品目 | +60% | 原材料高、物流費、人件費 |
このように、2024年は値上げが抑制された一方で、2025年には再び値上げラッシュが予想されており、消費者にとっては厳しい状況が続く可能性があります。今後の動向に注目が集まります。