ベルクが2月から名札の名前非表示を導入、従業員のプライバシーを守る新対策
ベストカレンダー編集部
2025年3月13日 14:46
名札名前非表示開始
開催日:2月1日

カスタマーハラスメント対策の新たな取り組み
株式会社ベルク(本社:埼玉県鶴ヶ島市、代表取締役社長 原島 一誠)は、近年深刻化するカスタマーハラスメント(以下「カスハラ」)に対する対策として、2025年2月より全店舗で従業員の名札を変更し、店内接客時の名前を非表示にする運用を開始しました。この取り組みは、従業員のプライバシーを守り、安心して働ける環境を整えることを目的としています。
名札の表面には「STAFF」と表示され、従業員同士のコミュニケーションを促進するため、名札の裏面には名前が表示されています。バックヤードでの作業時や休憩時には名札を反転して使用することにより、従業員同士の連携を強化しています。

カスハラの実態と従業員の声
カスハラとは、顧客からの執拗なクレームや過度な要求などの迷惑行為を指し、最近ではネットストーカー行為も増加しています。これにより、従業員の負担が増加し、安全確保が重要な課題となっています。ベルクでは、昨年実施した調査により、全体の36%の従業員がこれまでにカスハラを受けたことがあると回答しました。
調査結果によると、名札の名前表示によって「嫌な思いをしたことがある」と回答した従業員は23.6%に達し、特にチェッカー(レジ)部門では52%が同様の意見を持っていました。さらに、従業員が求めるカスハラ対策として、半数以上が「店内にカスハラ対策ポスターの掲示」と「名札の名前非表示」を望んでいることがわかりました。

先行導入店舗の反応
ベルクは、昨年11月から10店舗で名札の名前非表示の運用を先行導入しました。その結果、従業員の97%がこの取り組みを支持していることが明らかになりました。具体的には、チェッカー部門の67%、全体の57%が「精神的負担の軽減を実感した」と回答しています。
一方で、「批判的な指摘があった」との回答はわずか2%にとどまり、多くの顧客からも受け入れられていることが示されています。この結果は、カスハラ問題に対する企業の対応への理解が広がっていることを示唆しています。

フレンドリーな接客サービスの向上
ベルクでは、今後もお客様の立場で考え、フレンドリーな接客を心掛けていく方針です。お客様に対する接客のあり方がカスハラの発生に影響を与えることを認識し、従業員の接客スキル向上に向けた社内教育を強化することに注力します。
名札の非着用化については少数意見もありますが、ベルクでは服装規定を緩和し、一部の従業員が私服で勤務しているため、名札を着用し続けることでお客様に従業員であることを認識していただきやすくしています。

その他のカスハラ対策
ベルクは、昨年7月に「カスタマーハラスメントに対する行動方針」を掲げ、店内にポスターを掲示するほか、管理者向けの教育や相談窓口の拡充も進めています。これにより、従業員が自分らしく、より安心して接客に集中できる環境づくりを進めています。
今後も、お客様へのサービス向上と働きやすい職場づくりを両立し、快適なお店づくりに取り組む方針です。
ベルクの概要と特徴
ベルクは、1959年に埼玉県秩父市に「主婦の店」としてスタートし、現在では関東エリアを中心に140店舗以上を展開しています。以下に、ベルクの特徴をまとめました。
- 標準化された店舗フォーマット: 約600坪の売場と広い駐車場を備え、買い回りしやすい設計。
- 効率経営によるローコストオペレーション: 売場や作業手順を統一化し、効率化を実現。
- 自社物流センターの保有: 配送効率を高め、お求めやすい価格と安定した品質の商品を提供。
まとめ
ベルクは、カスタマーハラスメント対策として名札の名前非表示を導入し、従業員の精神的負担の軽減を図るとともに、フレンドリーな接客サービスの向上を目指しています。調査結果や先行導入店舗の反応からも、従業員の支持が高く、顧客からの理解も得られていることが分かります。
今後も、ベルクはお客様と従業員が快適に過ごせる環境を整えるための取り組みを続けていくことが期待されます。
項目 | 内容 |
---|---|
企業名 | 株式会社ベルク |
本社所在地 | 埼玉県鶴ヶ島市 |
名札変更日 | 2025年2月 |
従業員の名札表示 | 店内接客時の名前非表示(STAFF表示) |
調査結果 | 36%の従業員がカスハラを経験、97%が名札非表示を支持 |
店舗数 | 140店舗以上 |
設立年 | 1959年 |
このように、ベルクはカスタマーハラスメント対策を通じて、従業員の働きやすい環境を整備し、顧客満足度の向上に努めています。