4月9日開始!少年院の若者を支援するHIGH HOPEプログラムがスタート

HIGH HOPEプログラム開始

開催日:4月9日

HIGH HOPEプログラム開始
HIGH HOPEプログラムって何をするの?
HIGH HOPEプログラムは、少年院の若者が社会復帰できるよう支援するプログラムで、アントレプレナーシップを育む内容です。
このプログラムはいつから始まるの?
製品企画プログラムは2025年4月9日から始まり、少年たちのアイディアを基にトートバッグを開発します。

少年院の若者を社会に貢献する人材へ

株式会社一(ICHI INC.)は、2025年3月19日に発表したプレスリリースにおいて、JリーグのFC東京との連携により、多摩少年院で「HIGH HOPEプログラム」を2024年11月から実施することを明らかにしました。このプログラムは、10代の犯罪を減らすことをミッションに掲げ、非行少年の再犯防止と社会復帰を支援することを目的としています。

毎年1,000人を超える10代の若者が少年院に入所し、その約9割が虐待や逆境体験を持っています。これらの若者が生きがいを見つけ、自律的に人生を歩み、社会に貢献するプレイヤーとなることを目指しています。特に、4月9日からは実践的な製品企画プログラムを進める予定です。

少年院の若者を社会に貢献する人材へ。日本で初めて、非行少年の再犯防止・社会復帰支援を起業家マインドの育成を通じてスタート。 画像 2

日本初のアントレプレナーシップ育成プログラム

これまで、外部講師がITなどのスキルを教えるプログラムや単発の講演は行われてきましたが、民間企業が少年院でマインドを育むプログラムを継続的に実施するのは日本初の試みとなります。このプログラムは、少年たちが自らの可能性を広げるための具体的な活動を提供します。

プログラムの内容は以下の通りです。

  • 3月4日〜5日「夢・目標」
    FC東京のコミュニティジェネレーター石川直宏氏や社会で活躍するアーティスト、ビジネスマンとのトークセッションを実施します。また、大谷翔平選手が高校時代に実践した「オープンウィンドウ64」を考案した原田隆史先生のメソッドを用いて、自分の夢や目標と他者の気持ちを結びつけるワークショップを行います。
  • 3月5日「道徳・モラル」
    「どうして正義のヒーローは悪者を殴っていいのだろう?」といった問いについて少年同士が対話し、物事を多面的に捉えるワークショップを実施します。さらに、FC東京のスタッフとスポーツマンシップをテーマに、人との接し方や自分自身との向き合い方を考えるトークセッションも行います。
  • 4月9日〜「製品企画」
    プログラムを受講した少年のアイディアを基に、土に還る生分解性プラスチック(PLA)素材「HIGH LACT」を使用した地球に優しいトートバッグを企画開発します。FC東京と多摩少年院とのコラボ製品として、試合時の販売も計画しています。
少年院の若者を社会に貢献する人材へ。日本で初めて、非行少年の再犯防止・社会復帰支援を起業家マインドの育成を通じてスタート。 画像 3

社会課題の解決に向けた取り組み

再犯防止や更生保護は、起業家や企業が最も取り組みづらい社会課題の一つです。理由としては、行政の予算が限られていることやトラブルが起こるリスクが高いことが挙げられます。しかし、株式会社一は少年院でのプログラムを通じて、以下の三つの社会的インパクトを見込んでいます。

  1. 税負担を削減し、働き手を育成する
    少年院の運営に必要な経費は全て税金で賄われており、出院後に社会から孤立し、仕事ができず生活保護を受ける場合、その費用も税金が使われます。少年たちが自律的に社会に貢献することで、税負担の削減や人手不足解消に寄与します。
  2. 現在・未来の社会起業家の希望になる
    少年院に入った若者の支援は、経済合理性曲線の外側にあります。この領域での成功が、経済性と社会性を両立する起業家の増加につながります。
  3. 再犯防止・更生保護業界のオープンイノベーションを促進する
    新しい取り組みが実現しづらい業界で、企業やスポーツチームと共に官民連携のイノベーションを生み出します。また、海外の先進事例を学ぶスタディツアーも企画しています。
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代表メッセージとプロフィール

株式会社一の代表、中馬一登氏は、26歳で会社を設立し、10年以上にわたり100を超える事業やプロジェクトに挑戦してきました。彼は再犯防止・更生保護の領域に大きな可能性を感じ、支援が少なく認知もされていないこの業界に取り組むことを決意しました。

代表プロフィールは以下の通りです。

名前
中馬 一登
役職
株式会社一 代表取締役
生年
1987年京都生まれ
経歴
26歳で弟2人と株式会社MIYACOを設立し、2023年にICHI INC.を設立。少年院でのアントレプレナーシップを育むプログラム運営や、刑務作業製品のブランド開発を行っています。

FC東京は、地域社会の課題に向き合う「TOKYO SOCIAL COLLABORATION」を2024年1月よりスタートし、様々なアクションを生み出しています。次回のプログラムは、2025年4月9日に多摩少年院で開催されます。

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まとめ

このプログラムは、少年院にいる若者たちに新たな可能性を提供し、社会復帰を支援する重要な取り組みです。以下に、この記事で取り上げた内容をまとめます。

項目 内容
プログラム名 HIGH HOPEプログラム
開始時期 2024年11月
実施場所 多摩少年院
目的 非行少年の再犯防止と社会復帰支援
主催 株式会社一(ICHI INC.)
連携 FC東京

このように、株式会社一とFC東京の連携による「HIGH HOPEプログラム」は、少年院にいる若者たちの未来を切り開くための重要な一歩となるでしょう。社会全体での理解と支援が求められています。

参考リンク: