シネマ歌舞伎20周年記念『野田版 鼠小僧』4月4日から全国上映開始
ベストカレンダー編集部
2025年3月29日 05:43
シネマ歌舞伎20周年上映
開催日:4月4日

シネマ歌舞伎20周年記念「野田版 鼠小僧」舞台挨拶付き上映会の開催
2025年3月28日、松竹株式会社は「シネマ歌舞伎20周年記念『野田版 鼠小僧』舞台挨拶付き上映会」を開催しました。このイベントは、全国での上映に先駆けて行われ、特に注目を浴びるものでした。上映会は、2025年4月4日(金)から全国34館で行われる予定です。
この上映会では、歌舞伎俳優の中村鶴松が登壇し、観客との交流を深める機会となりました。『野田版 鼠小僧』は、演出家の野田秀樹と十八世中村勘三郎がタッグを組んで制作された作品であり、2005年にはシネマ歌舞伎の第一弾として公開されました。今回の上映会は、20周年を迎えるシネマ歌舞伎の記念すべきイベントでもあります。

中村鶴松の思い出と共演者たちの影響
中村鶴松は、本作で重要な役どころである「孫さん太」を演じており、この役を通じて中村屋の部屋子となるきっかけを得ました。彼のキャリアにおいて、この作品は大きなターニングポイントであったと語ります。
舞台挨拶では、鶴松は「今月30歳を迎えたばかりの“おじさん太”でございます(笑)」と観客に向けて挨拶し、会場の雰囲気を和ませました。彼が演じた「孫さん太」という役名にちなんだ自己紹介に、観客からは笑いが起こりました。鶴松は、勘三郎との思い出を振り返り、「カーテンコールの時に、いち子役の僕を呼んで、毎回抱きかかえるようにしてくれた。歌舞伎座の2000人の観客の前で舞台の中心に立つなんて、ありえないことです」と感慨深く語りました。

兄弟の絆とシネマ歌舞伎への提案
さらに、彼は中村屋の“兄”である中村勘九郎と中村七之助についても言及しました。「しょっちゅう、お前は鼠小僧の時が一番良かったと言われます(笑)」と語り、彼らとの親しい関係を感じさせるエピソードを披露しました。鶴松は、当時の彼らが若く、怒られることが多かったことを振り返りながら、今は仕返しをされていると笑いを交えて話しました。
シネマ歌舞伎20周年を迎える中で、鶴松は「古典の作品をもっとやって欲しい」と提案しました。古典の演目には細かい決まりがあり、例えば黒目の動かし方など、客席からは見えにくい部分が多いと指摘し、「寄りで撮るとよくわかると思う」と述べました。これにより、観客がより深く作品を理解できる機会を提供することが重要であると考えています。
観客への感謝と今後の意気込み
最後に、鶴松は観客に向けて感謝の言葉を述べました。「人生のターニングポイントとなった舞台を見てくださり、ありがとうございました。こんなにたくさんの方が足を運んでくださり、皆さんが味方でいてくれることが自分のモチベーションです。今後も中村屋をよろしくお願いいたします」と締めくくりました。
このように、シネマ歌舞伎20周年記念「野田版 鼠小僧」の舞台挨拶付き上映会は、中村鶴松の思い出や観客との交流が印象的なイベントとなりました。彼の言葉からは、歌舞伎に対する情熱や、共演者との絆が感じられ、今後の活動への期待も高まります。
項目 | 詳細 |
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イベント名 | シネマ歌舞伎20周年記念『野田版 鼠小僧』舞台挨拶付き上映会 |
開催日 | 2025年3月28日 |
上映開始日 | 2025年4月4日(金) |
上映館数 | 全国34館 |
登壇者 | 中村鶴松 |
作品の演出者 | 野田秀樹 |
共演者 | 十八世中村勘三郎 |
このように、シネマ歌舞伎20周年記念の上映会は、中村鶴松の人生における重要な出来事と、歌舞伎の魅力を再確認する機会となりました。今後のシネマ歌舞伎の展開にも注目が集まることでしょう。
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