CMソングの日 (記念日 9月7日)

3695

皆さんは「CMソングの日」をご存知でしょうか。実は1951年(昭和26年)のこの日に、日本で初めてCMソングがラジオで流れたという歴史的な出来事があります。そんな記念すべき日について、今日は詳しくお話ししていきたいと思います。

CMソングの誕生とその歴史的背景

日本初のCMソング

1951年、小西六写真工業株式会社の「さくらフイルム」のCMが、中部日本放送(CBC)・新日本放送(NJB)でオンエアされたのが始まりです。このCMソングは、社名や商品名を一切含まないという斬新な試みでした。

民間ラジオ放送が開始されたのは同年9月1日。この新しいメディアを通じて、広告のあり方も大きく変わろうとしていました。そんな中、小西六写真工業は新番組をスタートさせるため、ラジオの番組枠を購入することに。

そして、人気作詞・作曲家の三木鶏郎にCMソングの制作を依頼。彼は、当時のNHKでは実現不可能だったコマーシャルソングのアイデアを提案しました。

そうして生まれたのが、「ボクはアマチュアカメラマン」という歌。この曲は、ウクレレ奏者でもある人気歌手、灰田勝彦によって歌われました。

CMソングの影響力

CMソングは、ただの広告ではなく、文化的な影響を与える要素としても注目されています。耳に残るメロディーは、商品のイメージを強く印象付け、消費者の購買行動に大きな影響を及ぼすことが知られています。

また、CMソングは時代を反映する鏡のような存在でもあります。流行の音楽スタイルや言葉遣いが反映され、その時代の空気を色濃く残しているのです。

三木鶏郎の提案したCMソングは、後に多くの作家によってさまざまなバリエーションが生み出され、日本の広告業界における重要な役割を果たすようになりました。

私自身、CMソングには幼い頃から親しんできましたが、その背後にはこんな歴史があったとは思いもよりませんでしたね。

CMソングの進化

時代とともに、CMソングも変化し続けています。例えば、テレビCMが普及すると、映像との連動が求められ、さらに緻密な作り込みが必要になってきました。

インターネットの登場によって、CMソングは動画広告やソーシャルメディアでのシェアという新たな形で消費者に届けられるようになりました。

そして、今日ではCMソングは、単に商品を宣伝するものではなく、アーティストの新曲としてリリースされることも珍しくありません。

このように、CMソングは時代の変遷を経て、私たちの生活に深く根付いているのです。

CMソングと社会との関わり

広告としてのCMソング

CMソングが広告としての役割を果たす上で、最も重要なのはその認知度です。曲が耳に残りやすいことで、商品やブランドの認知が高まります。

また、CMソングはその時代の流行を反映するため、社会のトレンドを理解する上でも重要な手がかりとなります。

例えば、経済が活況を呈している時期には、明るくポジティブなメッセージのCMソングが多くなる傾向にありますね。

逆に、社会が厳しい局面に立たされている時には、共感を呼ぶような優しいメッセージの曲が選ばれることもあります。

文化としてのCMソング

CMソングは、広告の枠を超えて文化的な価値を持っています。たとえば、多くの人々が口ずさむことで、一種の社会現象を生み出すことがあります。

また、時にはCMソングがきっかけで、新たな音楽の才能が発掘されることも。若手アーティストがCMソングを担当することで、その才能を広く知らしめるきっかけになることも少なくありません。

このように、CMソングは単なる広告ツールではなく、私たちの文化や社会に深く関わっているのです。

関連する記念日としての意義

民放ラジオ放送開始記念日

CMソングの日と関連して、民放ラジオ放送がスタートした9月1日は「民放ラジオ放送開始記念日」とされています。これは、ラジオが情報伝達の手段として確立した日であり、その後のメディアの発展に大きな影響を与えました。

民放ラジオの開始は、情報の多様化だけでなく、エンターテインメントの形も変えていきました。ラジオドラマや音楽番組など、新たな楽しみが提供されるようになったのです。

そして、ラジオCMという新しい広告の形が生まれ、これが後のテレビCMへと繋がっていくことになります。

テレビCMの日

また、日本初のテレビCMが放送された8月28日は「テレビCMの日」とされています。テレビの普及と共に、CMソングもより洗練され、映像と連動した形で進化していきました。

テレビCMの日を迎えることで、私たちはメディアを通じた広告の歴史を振り返る機会を持つことができます。それは同時に、私たちの生活にどれだけメディアが影響を与えているかを再認識するきっかけにもなるでしょう。

いかがでしたでしょうか。CMソングの日は、広告としてだけでなく、文化や社会におけるその役割を考える良い機会です。私たちの生活に彩りを与えてくれるCMソングに、これからも注目していきたいですね。