巖手屋の日 (記念日 10月5日)
せんべいと聞けば、皆さんはどんな風景を思い浮かべるでしょうか?懐かしいおやつの時間、家族団らんの中で食べるあの素朴な味わい…。そう、日本の心を映す鏡のような存在ですね。今回ご紹介するのは、そんなせんべいの中でも特に注目されている「巖手屋の日」についてです。
巖手屋の日とは
巖手屋の歴史と創業
岩手県二戸市を拠点に、南部せんべいを中心に食品の製造販売を行っている株式会社巖手屋。1948年(昭和23年)、創業者・小松シキさんが21丁の焼き型でスタートしました。初めて巖手屋のせんべいを口にした時の、あの香ばしさと歯ごたえは今でも忘れられません。
胡麻せんべいが主流だった当時から、今では多種多様な味わいが楽しめるようになりました。54年間もの間、せんべい焼き一筋で歩んできた小松シキさんの情熱が、巖手屋のせんべいには込められています。
巖手屋の日の由来は、10を「い(1)わ(0=輪)」と読み、5を手を開いて指が5本立っている形(じゃんけんのパー)から「手=て」と読むことから、「い(1)わ(0)て(5)や」となります。これが巖手屋の日となったわけです。
2021年(令和3年)には、一般社団法人・日本記念日協会によって正式に認定・登録された記念日です。この日を通じて、南部せんべいの魅力をより多くの人に知ってもらうことが目的なのです。
南部せんべいの特徴
南部せんべいは、岩手県や青森県などの東北地方を代表する名物であり、その歴史は古く、八戸南部氏が藩主家だった八戸藩地域に伝承されています。元々は八戸藩で作られた非常食として、小麦粉を水で練って作られた堅焼きせんべいです。
「みみ」と呼ばれる薄くカリッとした縁が特徴で、素朴ながらもどこか懐かしい味わいが楽しめます。今では様々な味わいの南部せんべいがありますが、そのどれもが日本人の心に染み入る味でしょう。
巖手屋の新たな挑戦
巖手屋には、チョコレートと南部せんべいの融合という新たな挑戦もあります。チョコレートの新ブランド「チョコ南部プレミアム」は、南部せんべい作りで培われたこだわりが生み出した逸品です。
チョコレートとせんべいの出逢いは、新しい味わいの発見とも言えます。甘いチョコレートとしょっぱいせんべいの組み合わせは、一見相反するようですが、実際には絶妙なハーモニーを奏でるのです。
日本の伝統と文化の継承
せんべいと日本の文化
せんべいは、日本の伝統的な食文化として受け継がれてきました。巖手屋の南部せんべいもその一つであり、日本人の生活に根ざした存在と言えるでしょう。
せんべいを通じて、日本の四季や風土、そして人々の営みが映し出されます。南部せんべいは、単なるおやつではなく、日本の歴史や文化を感じさせるアイテムなのです。
伝統を守りつつの新しい試み
巖手屋は、伝統を守りつつも新しい味わいや形を追求しています。チョコ南部プレミアムのように、新たな挑戦を続ける姿勢は、多くの人々に支持され、愛されています。
伝統的なものを大切にしつつ、時代に合わせて変化することで、新しいファンを獲得し続けることができるのです。
せんべいを通じた地域活性化
地域経済への貢献
巖手屋の南部せんべいは、地域経済にも大きく貢献しています。特産品としての地位を確立し、観光客を呼び込むことに一役買っているのです。
地域の特色を生かした商品開発は、他地域との差別化を図り、地域ブランドを高める効果があります。巖手屋の日は、そうした地域活性化の一環としても非常に重要な役割を果たしています。
地域文化の発信と継承
せんべいを通じて、地域の文化や歴史を発信し、次世代に継承していくことは、地域のアイデンティティを保つ上で欠かせません。巖手屋のような企業が、その役割を担うことで、地域の魅力が全国に、そして世界に広がっていくのです。
巖手屋の日を祝うことは、単に一つの企業の記念日を祝うことに留まらず、日本の伝統文化を祝い、地域社会への敬意を表す行為とも言えるでしょう。