コッペパンの日 (記念日 毎月10日)
- 創始者
- 田辺玄平
- 創業年
- 1913年(大正2年)東京・下谷黒門町
- 記念日
- 毎月10日
- 由来
- 丸十の「十」にちなむ
- 制定団体
- 全日本丸十パン商工業協同組合
- 認定
- 日本記念日協会により認定・登録
明治43年(1910年)、一人の日本人がアメリカから帰国した。山梨出身の田辺玄平。渡米から9年、現地でパン酵母(イースト)を使った製パン技術をみっちりと学んだ彼は、帰国3年後の1913年(大正2年)、東京・下谷黒門町に「丸十ぱん店」を創業しました。当時の日本のパンといえば、重曹などを使ったものが主流でした。酵母を使い、しっかりと発酵させることで生まれるふっくらとした食感は、それまでの日本にはないものでした。玄平はさらに研究を続け、大正4年には「玄平種」と呼ばれる独自のパン酵母を完成させ、日本の製パン技術の礎を築きました。
コッペパンの誕生は、この丸十ぱん店の歩みと切り離せません。大正8年(1919年)、玄平は陸軍の糧食嘱託となり、食パン生地を使って携帯しやすい形のパンを開発・納入しました。これがコッペパンの原型とされています。細長くやわらかいその形は、持ち運びやすく、具材をはさんでも食べやすい。学校給食への採用(1950年代)を経て全国に広まり、コッペパンは日本人の食文化に深く根づきました。
コッペパンの日は、この田辺玄平翁を始祖とする全日本丸十パン商工業協同組合が制定しました。毎月10日が記念日とされているのは、丸十の「十」にちなんでいます。
制定のきっかけは2013年(平成25年)、玄平翁の創業からちょうど100年という節目の年でした。丸十のコッペパンをより多くの人に知ってもらいたいという思いが、この記念日の出発点にあります。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されています。
現在、コッペパンは全国各地の専門店でも人気を集め、クリームやあんこ、惣菜など多彩な具材をはさんだ「生コッペパン」として再注目されています。明治末期に一人の職人がアメリカから持ち帰った技術が、100年以上を経てなお日本の食卓に息づいています。