住民税の計算方法を徹底解説:均等割と所得割の仕組みとは?

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住民税って何?
住民税は地方自治体が提供する行政サービスの財源となる重要な税金です。均等割と所得割の二つの部分から構成されています。
住民税の計算方法は?
住民税は均等割と所得割で計算されます。均等割は定額で、所得割は前年の所得金額に応じて計算されます。具体的には所得金額から控除を引いた額に税率を掛けます。

住民税の計算方法

住民税は、地方自治体が提供する行政サービスの財源となる重要な税金です。住民税の計算方法を理解することは、納税者にとって非常に重要です。本記事では、住民税の計算方法について詳しく説明します。

住民税の基本構造

住民税は大きく分けて「均等割」と「所得割」の二つの部分から構成されています。

  • 均等割: 所得の額に関係なく定額で課税される部分です。
  • 所得割: 前年の所得金額に応じて課税される部分です。

均等割の計算方法

均等割は、全ての納税者に一律に課される税金です。以下の表は、東京都と神戸市の均等割の税額を示しています。

自治体 都民税/県民税 区市町村民税/市民税 森林環境税
東京都 1,000円 3,000円 1,000円(令和6年度より)
神戸市 1,800円(うち800円は「県民緑税」) 3,400円(うち400円は認知症「神戸モデル」の負担額) 1,000円

所得割の計算方法

所得割は、前年の所得金額に応じて課税されます。所得割の計算方法は以下の通りです。

  1. 所得金額の計算: 前年の収入金額から必要経費を差し引いた金額が所得金額となります。所得の種類に応じて計算方法が異なります。
  2. 所得控除: 所得控除は、納税者の実情に応じて所得金額から差し引かれるものです。例えば、配偶者控除や扶養控除、医療費控除などがあります。
  3. 税率の適用: 所得控除後の所得金額に対して税率を適用します。東京都の場合、都民税が4%、区市町村民税が6%です。神戸市の場合、市民税が8%、県民税が2%です。

具体的な例

具体的な例を挙げて、住民税の計算方法を説明します。

例えば、前年の所得金額が500万円の人の場合、以下のように計算します。

  1. 所得金額: 500万円
  2. 所得控除: 配偶者控除38万円、扶養控除38万円、基礎控除33万円の場合、合計109万円
  3. 課税所得金額: 500万円 – 109万円 = 391万円
  4. 税額: 391万円 × 10% = 39.1万円(東京都の場合)

住民税の納付方法

住民税の納付方法には、「特別徴収」と「普通徴収」の二つがあります。

  • 特別徴収: 給与所得者の場合、6月から翌年5月までの毎月の給料から自動的に天引きされます。65歳以上の公的年金受給者も、公的年金から特別徴収されます。
  • 普通徴収: 自営業者やその他の納税者は、区市町村から送付される納税通知書に基づき、年4回に分けて納めます。

住民税の非課税

特定の条件を満たす場合、住民税が非課税となることがあります。例えば、所得が一定額以下である場合や、障害者、未成年者、寡婦、寡夫の方が該当します。

住民税の所得控除

住民税の所得控除には、以下のようなものがあります。

  • 基礎控除
  • 配偶者控除
  • 扶養控除
  • 医療費控除
  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 寄附金控除

住民税の税額控除

税額控除とは、計算された税額から直接差し引かれる控除のことです。以下のような控除があります。

  • 調整控除
  • 配当控除
  • 寄附金税額控除
  • 住宅借入金等特別控除

住民税の計算方法についてさらに詳しく知りたい方は、以下のリンクを参考にしてください。

東京都主税局: 個人住民税

神戸市: 住民税(市県民税)の税額の計算方法