2024年9月、心電図理解を深める3D心電図教育ツールが導入開始
ベストカレンダー編集部
2024年10月28日 11:33
3D心電図教育開始
開催日:9月1日
心電図の理解を補助する新たな教育ツール「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」の開発
株式会社朝日ラバー(本社:埼玉県さいたま市、代表取締役社長:渡邉陽一郎)は、心臓と電気信号の流れを立体的に表現する新しい教育ツール「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」を開発しました。この製品は、医療教育において心電図の理解を深めるために設計されており、2024年9月には国際医療看護福祉大学校に採用されています。
この開発は、医療教育用シミュレーターの開発を進めてきた同社が、国際医療看護福祉大学校からの要望に応じて実現したものです。2023年8月には心臓の冠状動脈の構造を学ぶための「CAトレーナー」を販売開始し、さらに教育ツールの拡充を図る中で「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」の開発に至りました。
心電図と心臓の関係
心電図は、心臓の状態を診断するために使用される重要な医療ツールです。心臓は、血液を全身に送り出すポンプの役割を果たしています。この心臓の動きは、洞房結節から発せられる電気信号によって制御されており、心筋を収縮させることで血液を循環させています。
心電図は、心臓から発せられる電気信号を波形として捉え、通常は12誘導心電図として記録されます。これには、胸部誘導(V1~V6)と四肢誘導(I, II, III, aVR, aVL, aVF)が含まれ、心臓の前後左右からの信号が観測されます。これにより、心臓の動きが正常か異常かを判断することができます。
心電図の波形の理解の難しさ
心電図を学ぶ際の難しさの一つは、波形の種類が観測される方向によって異なることです。12誘導心電図では、心臓を12の異なる方向から観察し、それぞれの波形を理解する必要があります。これを理解するためには、アイントーベンの三角形と呼ばれる簡略図が役立ちますが、平面での理解には限界があります。
このような課題を解決するために、「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」が開発されました。この製品は、心電図の波形を立体的に視覚化することで、心臓の動きや電気信号の流れをより直感的に理解できるように設計されています。
「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」の特徴と仕様
「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」は、心臓を立体的に示す学習用シミュレーターであり、以下のような特徴があります。
- 心臓を手のひらサイズに縮小した立体モデルで、視覚的に理解しやすい。
- ドームケース内に心臓部位と電気信号の流れる方向を配置し、外側には12誘導心電図の簡略図が記載されています。
- 心臓の部位と12誘導心電図で使用する電極の種類を色別で示し、直感的に理解可能。
- シンプルな構造により、安価での提供が可能。
具体的な製品仕様は以下の通りです:
モデル | MFA-E01 |
---|---|
用途 | 学習観察用ミニチュア |
大きさ | φ70×W90×H155mm |
材質 | ウレタンアクリレート樹脂製 |
販売元 | 合同会社MFA(東京都中央区) |
医療機器開発への貢献
株式会社朝日ラバーは、福島県内の医療機器メーカーや新規参入企業に対し、医療機器開発支援を行うふくしま医療機器開発支援センターと連携しています。このセンターは、安全評価やコンサルティング、マッチング、人材育成などを通じて、医療機器の開発をサポートしています。
国際医療看護福祉大学校からのニーズを受け、同社は医療教育に貢献するための様々な意見交換を行い、学生用教材の開発に取り組んでいます。これにより、医療現場の発展や教育活動の充実に寄与しています。
まとめ
「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」は、心電図の理解を深めるために開発された新しい教育ツールです。心臓の構造や電気信号の流れを立体的に示すことで、医療を学ぶ学生にとって非常に有用な資源となります。今後も、医療・介護業界に貢献するための教育ツールやシミュレーターの開発が進められる予定です。
項目 | 内容 |
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製品名 | 3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導) |
開発会社 | 株式会社朝日ラバー |
採用校 | 国際医療看護福祉大学校 |
モデル | MFA-E01 |
サイズ | φ70×W90×H155mm |
このように、心電図の理解を助ける「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」は、医療教育において重要な役割を果たすことが期待されます。