浜松市とダバオ市が都市間連携協定締結、教育と文化交流を強化
ベストカレンダー編集部
2024年11月10日 08:11
都市間連携協定締結
開催日:10月29日
浜松市とダバオ市の都市間連携協定の締結
2024年10月29日、フィリピンのダバオ市と日本の浜松市は、両市の「人材育成」を目的とした都市間連携協定を締結しました。この協定は、両市が持つ多様な文化や教育の相互理解を深め、地域の発展に寄与することを目指しています。
この協定の締結に際し、浜松市の中野祐介市長がダバオ市を訪れ、現地の教育機関を視察しました。ダバオ市はフィリピン第3の都市であり、親日的な文化を持つ地域として知られています。中野市長は、両市の関係強化が非常に意義深いものであると述べ、互いの知識や経験の共有が重要であることを強調しました。
ダバオ市の教育機関視察
中野市長は、ダバオシティナショナルハイスクール(DCNHS)を訪問し、学生たちによる歓迎を受けました。DCNHSでは、学生たちが日本語で自己紹介を行い、美しい歌や伝統的なソーラン節の踊りを披露しました。この学校には約12,000人の生徒が在籍しており、日本語教育に力を入れています。
特に特別プログラム外国語コースでは、9年生から11年生までの70人が日本語を学んでおり、毎年行われる日本語スピーチコンテストでの上位入賞者も多数輩出しています。また、静岡県の西遠女子学園との業務提携により、日本語と英語を用いた言語交換プログラムも実施されています。
ダバオシティナショナルハイスクールの特徴
- 生徒数:約12,000人
- 特別プログラム外国語コースの日本語学習者数:70人
- 日本語スピーチコンテストでの上位入賞歴あり
- 西遠女子学園との言語交換プログラム実施
続いて、中野市長はフィリピンカレッジオブテクノロジー(PCT)のバハダキャンパスも訪問しました。ここでは、看護・介護学科や自動車学科、日本語授業の様子を見学しました。PCTは、一般社団法人グローバル人財サポート浜松と業務提携を結び、日本語奨学制度を創設しています。
PCTの教育プログラム
- 看護・介護学科
- 自動車整備学科
- ITエンジニア学科
- ホテルホスピタリティ学科
PCTでは、毎年看護・介護、自動車整備、ITエンジニア、ホテルホスピタリティ学科の各分野に200人ずつの学生が入学しており、特に看護・介護学科や自動車整備学科では、日本語奨学生が日本語能力試験の受験に向けて準備を進めています。
音楽教育の取り組みと国際交流
今回の都市間連携協定に基づき、Yamaha Music Philippine Inc.はダバオ市教育局と覚書を締結し、リコーダーを用いた音楽教育の試験導入を開始しました。このプロジェクトは、フィリピン国内に広がる音楽教育の一環として位置づけられています。
また、一般社団法人グローバル人財サポート浜松は、ダバオ市内の公立小学校に1800台の中古鍵盤ハーモニカを寄贈し、子どもたちに音楽の楽しさを伝える活動も行っています。学生団体HANDsは、音楽を通じた国際交流を推進し、ダバオ市の学生たちに日本文化を紹介するワークショップなどを実施しています。
HANDsの活動内容
- 公立小学校への鍵盤ハーモニカ寄贈(1800台)
- DCNHSでの日本文化紹介
- PCTでの英語ワークショップ参加
これらの取り組みを通じて、ダバオ市の若者たちは国際的な視野を持つ人材へと成長していくことが期待されています。グローバル人財サポート浜松は、ダバオ市で育った学生たちが浜松市の企業で就労できるように支援し、浜松市の高校生や大学生がダバオ市への留学プログラムに参加する機会を提供することを目指しています。
まとめ
浜松市とダバオ市の都市間連携協定は、教育分野における国際交流を促進し、両市の成長に寄与することを目的としています。ダバオ市の教育機関での日本語教育や音楽教育の取り組みは、地域の発展に大きく寄与するでしょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
協定締結日 | 2024年10月29日 |
視察先 | ダバオシティナショナルハイスクール、フィリピンカレッジオブテクノロジー |
DCNHSの生徒数 | 約12,000人 |
PCTの学生数 | 毎年各学科200人ずつ入学 |
音楽教育プロジェクト | リコーダーを用いた音楽教育の試験導入 |
このように、浜松市とダバオ市の協力関係は、教育を通じて国際的な人材育成に寄与し、両市の未来をより豊かなものにすることが期待されています。
参考リンク: