3月9日開催!和歌山で天皇杯代表決定戦、南紀オレンジサンライズFCの挑戦

天皇杯代表決定戦

開催日:3月9日

天皇杯代表決定戦
サッカー選手が減ってるって本当?
はい、サッカー選手の数は減少しています。2013年には28,533チームが登録されていましたが、2023年には26,508チームにまで減少しました。
南紀オレンジサンライズFCってどんなチーム?
和歌山県社会人1部リーグに所属し、企業の支援を受けながらサッカーと仕事を両立する環境を提供しています。

観客数は過去最高!でも選手は消えゆく!?サッカー界の深刻な選手不足

2025年3月1日、株式会社南紀サンライズから発表されたプレスリリースによると、サッカー界における選手不足という深刻な問題が浮き彫りになっています。スタジアムの観客数は過去最高を記録したものの、選手の数は減少の一途を辿っています。

今年、特に注目を集めたのは、スタジアム観戦をしたことがない方や、しばらく足を運んでいないファンを対象にしたキャンペーンです。このキャンペーンでは、合計約13万人を「2025明治安田J1・J2・J3リーグ戦」および「2025 JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド」に無料招待しました。その結果、開幕節の3日間で2017年の入場者数(340,816人)を上回る360,186人を記録しました。日本中のサッカーファンの熱気が高まる中で、プロ選手たちの華麗なプレーに多くの人々が胸を躍らせました。

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サッカー人口の減少とその背景

しかし、喜ばしい観客動員数とは裏腹に、日本サッカー協会(JFA)への登録チーム数は減少傾向にあります。具体的には、2013年には28,533チームが登録されていましたが、2023年には26,508チームにまで減少しました。この10年間で約2,000チームが姿を消したことは、サッカーを愛する人々にとって深刻な現実を突きつけています。

では、なぜサッカー人口が減少しているのでしょうか。その理由は大きく分けて二つあります。

  • 気軽にサッカーができる場所がない
    首都圏の公園100か所を調査した結果、すべての公園で野球やサッカーが禁止されていることがわかりました。周辺住民からの苦情や安全面の懸念から、ボール遊びを禁止するケースが増えているのです。
  • 経済的な理由
    学校の部活動や学校外の習い事でサッカーを続けることは可能ですが、新しい用具の購入や遠征費、特に夏季の合宿費などが家庭にとって大きな負担となっています。このため、経済的な理由でサッカーを続けられない子どもたちが多く存在しています。

こうした状況の中で、「サッカーは趣味であり贅沢なもの」という考えが広まり、サッカーを楽しむという本来の思いから遠ざかってしまっているのです。結果として、社会人になっても家計の負担を気にしてサッカーを続けないという声が少なくありません。

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地域とともに新たな挑戦をする南紀オレンジサンライズFC

このような中、和歌山県社会人1部リーグに所属する「南紀オレンジサンライズFC」は新たな風を吹かせる存在となっています。現在、すでに20社以上の企業から協力を得ており、スポンサーとしての応援にとどまらず、選手の勤務先として仕事も提供されています。

協力企業の業種は多岐にわたります。農園、養蜂園、食品加工、福祉、介護、保育、設備工業、リゾートホテル、産直市場など、さまざまな理解と協力に支えられ、サッカーと仕事を両立できる環境が整っています。

南紀オレンジサンライズFCの選手たちは、以下のような思いを持っています。

  • 「サッカーを中心に生活したい」
  • 「もう一度サッカー選手としてピッチに立ちたい」
  • 「自分のためだけでなく、地域や社会に貢献したい」
  • 「サッカーへの思いを共感してくれる仲間とつながりたい」

サッカーは単なる趣味ではなく、地域に貢献し、新しい価値を生み出し、サッカーを通して人々と喜びを分かち合うことができるのです。

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選手募集と新たなキャリアのスタート

南紀オレンジサンライズFCは関西リーグ昇格を目指し、新たな仲間を募集しています。県内・県外はもちろん、海外からの選手も在籍しています。また、これまでの成績も注目に値します。

年度 リーグ 順位
2022年 和歌山県社会人サッカーリーグ 3部 1位
2023年 和歌山県社会人サッカーリーグ 2部 1位
2023年 第59回全国社会人サッカー選手権和歌山大会 優勝
2024年 和歌山県社会人サッカーリーグ 1部 3位

さらに、2024年9月には上富田町とスポーツ協定を締結し、町全体のバックアップを受けながら、選手たちがサッカーに専念できる環境を整えています。具体的には、以下のような取り組みが行われています。

  • 勤務先の応援を得て、週2回の午前練習を実施
  • 企業や団体の課題解決を通じて、地域活性化を目指す
  • 所属選手には独自の福利厚生制度を提供

福利厚生制度の一部には、移住サポート(住宅や仕事の紹介)、トレーニングサポート(理学療法士3名在籍)、副業支援などが含まれています。

「もう一度本気でサッカーがしたい」「プロの舞台には届かなかったけれど、真剣な仲間と戦いたい」といった情熱を持つ方々に向けて、新たなキャリアをスタートするチャンスが提供されています。

今後の試合情報として、以下の内容が発表されています。

  • 試合名: 第105回 天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会和歌山県代表決定戦
  • 日時: 3月9日 10:30 KICK OFF
  • 場所: 紀三井寺陸上競技場

南紀オレンジサンライズFCは、地域貢献と選手の成長を両立させる新たな挑戦を続けています。サッカーを通じて、地域と密接に結びついた活動を展開することで、未来のサッカー界に貢献していくことが期待されています。

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まとめ

今回の内容を以下にまとめます。

項目 内容
観客数 過去最高の360,186人を記録
登録チーム数 2013年28,533チームから2023年26,508チームへ減少
南紀オレンジサンライズFCの活動 企業からの支援を受け、サッカーと仕事を両立
選手募集 関西リーグ昇格を目指し新たな仲間を募集中
試合情報 第105回 天皇杯和歌山県代表決定戦

サッカー界の現状を踏まえ、選手不足の問題に対する取り組みが求められています。地域に根ざした活動を通じて、サッカーの楽しさを再認識し、未来の選手たちが活躍できる環境を整えることが重要です。

参考リンク: