住民税が7月だけ高くなる理由を徹底解説
ベストカレンダー編集部
2024年07月26日 17時37分
住民税が7月だけ高い理由とは?
住民税が毎年7月だけ高く感じるという声をよく耳にします。これは一体なぜでしょうか?この記事では、住民税が7月に高くなる理由を詳しく解説し、その背景や影響についても掘り下げていきます。
住民税の基本的な仕組み
まず、住民税の基本的な仕組みを理解することが重要です。住民税は、所得税と同様にその年の所得に基づいて計算されますが、徴収されるタイミングが異なります。
住民税には「所得割」と「均等割」があります。「所得割」は所得に応じて課税される部分で、税率は道府県民税が4%、市町村民税が6%の合計10%です。「均等割」は所得に関係なく一定額が課税される部分で、基本は年間4,000円に森林環境税1,000円が加わります。
住民税の徴収時期
住民税の徴収は、その年の所得に基づいて翌年の6月から翌々年の5月にかけて行われます。例えば、2023年の所得に対する住民税は2024年6月から2025年5月にかけて徴収されます。
このため、新入社員の場合、入社1年目は住民税が徴収されませんが、2年目の6月から住民税が天引きされることになります。退職後も前年の所得に対する住民税は支払わなければならないため、無収入でも住民税の負担が続くことがあります。
7月だけ住民税が高い理由
住民税が7月だけ高くなる理由は、端数の調整にあります。1年分の住民税を12ヶ月で割り切ると、端数が発生することが多いのです。この端数を6月にまとめて調整するため、6月の住民税額が他の月よりも高くなることがあります。
具体的には、例えば住民税が20万200円の場合、毎月の天引き額は1万6683円となりますが、6月だけは端数の調整で1万7600円となります。このように、6月が端数の調整月となるため、7月以降の住民税が減って見えるのです。
住民税の計算方法
住民税の計算方法は以下の通りです。
- 所得割: 所得税と同様に所得が計算され、税率10%が適用されます。
- 均等割: 基本は年間4,000円に森林環境税1,000円が加わります。
これにより、住民税の総額が計算され、12ヶ月で割り振られますが、端数が発生するため6月に調整が行われます。
住民税の支払い方法
サラリーマンの場合、住民税は給与から天引きされる「特別徴収」が一般的です。一方、事業者や無職の場合は、自治体から送付される納税通知書に基づいて金融機関で支払う「普通徴収」が適用されます。
特別徴収の場合、会社が社員の住民税をまとめて支払います。普通徴収の場合は、納税者自身が金融機関で支払います。
自治体による住民税の違い
住民税は全国一律の税率ですが、自治体ごとに若干の違いがあります。例えば、均等割の部分で自治体によって300円から1,200円程度の違いが生じることがあります。また、所得割の税率も0.1%から0.5%の範囲で増減することがあります。
令和6年度の定額減税
令和6年度の税制改正により、定額減税が適用されます。減税額は本人と控除対象配偶者、扶養親族の数に基づき計算されます。例えば、本人と配偶者、子供2人の場合、4名分×1万円=4万円が減税されます。
定額減税が適用される場合、6月の住民税は徴収されず、7月から翌年5月までの11ヶ月間で均等に徴収されます。
まとめ
住民税が7月だけ高い理由は、端数の調整にあります。また、住民税の基本的な仕組みや計算方法、支払い方法についても理解しておくことが重要です。自治体によって若干の違いがあるため、自分の住んでいる自治体の情報を確認することも大切です。
令和6年度の定額減税についても、該当する場合はしっかりと確認し、適用されるかどうかをチェックしておきましょう。