2024年10月23日開幕!龍の肉をDNA合成で実現したアート博覧会

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「龍の肉」って何なの?
「龍の肉」は、空想上の動物である龍をDNA合成によって現実に創り出す試みで、生成された肉を展示しています。
「NAVIGATE ARTS」ってどんなイベント?
「NAVIGATE ARTS」は、最先端のバイオテクノロジーと生成AIを駆使したアート作品を展示する博覧会で、2024年10月23日に開幕しました。
「龍の肉」世界初公開【国立新美術館】最先端バイオや生成AIを応用したアート博覧会 NAVIGATE ARTS[Bio/Digital/Human] LOM BABY by Transeeds Inc. 画像 2

「龍の肉」世界初公開

国立新美術館にて開催されたアート博覧会「NAVIGATE ARTS [Bio/Digital/Human]」では、最先端のバイオテクノロジーと生成AIを駆使した作品が数多く発表されました。この博覧会は、Transeeds Inc.が主催し、2024年10月23日に開幕しました。

入場チケットは完売し、多くの来場者がこの革新的なアートに触れる機会を得ました。展示された作品は、未来の可能性を探るものとして注目されており、特に「龍の肉」と呼ばれる作品が話題を集めています。

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最先端バイオアート「龍肉」の魅力

「龍肉」は空想上の動物である「龍」をDNA合成によって現実のものとして創り出す試みです。このプロジェクトでは、様々な伝承に基づいて龍を構成する動物や細菌のDNAを合成し、その結果として「龍のDNA」を作成しました。そして、そのDNAを用いて生成された「龍の肉」を20メートル級の装置と共に展示しました。

この作品の特徴は、生成された龍肉がチューブ内を移動する様子を観察できる点です。来場者は、実際に生成された龍のDNAを目の当たりにし、その神秘性を体感することができました。

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生成AIを応用したイマーシブアニメーション

また、生成AIを活用した「イマーシブアニメーション」も展示されました。このアニメーションは、体や表情の動きに合わせて物語が紡がれるもので、音楽「鬼の右腕」とストリートコンテンポラリーダンス「itsuki. / Maakun」によるLIVEパフォーマンスを通じて発表されました。これにより、観客はアートとエンターテイメントが融合した新たな体験を楽しむことができました。

このパフォーマンスも座席チケットが完売し、多くの人々がその魅力に引き込まれました。

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DNA入りフィギュアの革新

「DNA figure」と呼ばれるDNA入りフィギュアも、今回の博覧会での注目の一つです。このフィギュアは、これまで誰も触れることができなかったマンガやアニメのキャラクターに、最先端のバイオテクノロジーの力で触れることができるというものです。空想と現実を超えた新しい体験が提供されています。

LOM BABYのDNA設計図を基にしたこのフィギュアは、アートと科学の境界を曖昧にし、来場者に新しい驚きを与えています。

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ブロックチェーンカメラによる映像作品

本展では、ブロックチェーンカメラを活用した映像作品も公開されました。龍をテーマにした7つの映像作品は、改ざん不可能なデータとして撮影され、観客に新たな視点を提供します。

このカメラは、撮影と同時にそのデータをブロックチェーンに保存する技術を用いており、特許申請中の革新的なアイデアです。これにより、観客はアートの真実性を感じることができ、より深い理解を得ることができます。

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特別出演とコラボレーション

さらに、特別出演として濱尾ノリタカ氏が参加し、様々なパフォーマンスが行われました。彼は、ドラマや映画での活躍が注目されている若手俳優であり、アートの世界にも新たな風を吹き込んでいます。

また、LOM BABYはバイオファッションテックブランドPxCellや田所バイオ技術研究所、mokemokeとのコラボコレクションも発表しました。これにより、アートの枠を超えた新たな表現が生まれています。

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「NAVIGATE ARTS」の意義と背景

「NAVIGATE ARTS [Bio/Digital/Human]」というタイトルには、現代社会における人間の位置づけや、技術と人間の関係についての問いが込められています。私たちは、情報過多の時代に生きており、その中で本質的な問いを見失いがちです。今回の博覧会は、そんな現状を打破し、アートを通じて新たな視点を提供することを目的としています。

特に、バイオテクノロジーの進化は、私たちが自己を再定義するきっかけとなるでしょう。この展覧会を通じて、観客は自らの存在について考え直す機会を得ることが期待されています。

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食料自給率と環境問題へのアプローチ

日本の食料自給率が38%と低水準であることが、今回の展示の背景にあります。食肉を基本としたタンパク質の食料自給率は28%にまで下がっており、輸入に依存する状況が続いています。この問題に対して、Transeeds Inc.は「龍肉」を通じて新たなアプローチを提案しています。

具体的には、合成した龍のDNAを大豆由来のタンパク質に移植する培養肉の研究を進めており、環境問題や動物愛護の観点からも新たな解決策を模索しています。

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展示内容のまとめ

展示内容 詳細
龍肉 空想上の「龍」をDNA合成で創出した作品。20m級の装置で展示。
イマーシブアニメーション 生成AIを用いたアニメーションシステム。音楽とダンスとのコラボレーション。
DNA入りフィギュア マンガやアニメキャラクターをDNA技術で具現化したフィギュア。
ブロックチェーンカメラ 改ざん不可能な映像作品を7つ公開。データをブロックチェーンに保存。
コラボレーション作品 PxCellや田所バイオ技術研究所とのコラボによる新たなアート。

このように、「NAVIGATE ARTS [Bio/Digital/Human]」は、現代のアートが抱える問題を多角的に探求する場となっています。アートを通じて、未来の可能性や私たちの存在について再考する機会を提供しています。