朝比奈秋の新作『受け手のいない祈り』が3月26日に発売、医療現場の実態を描く

受け手のいない祈り発売

開催日:3月26日

受け手のいない祈り発売
『受け手のいない祈り』ってどんな話?
医療現場の過酷さを描き、命を救う医師たちの苦悩をテーマにした物語です。
朝比奈秋ってどんな作家?
医師の経験を活かし、芥川賞を受賞するなど話題作を発表している作家です。

朝比奈秋の新作『受け手のいない祈り』が単行本化

2023年2月14日、株式会社新潮社より、朝比奈秋の衝撃作『受け手のいない祈り』が3月26日に発売されることが発表されました。この作品は、医師としての経験を基にした重厚なテーマを扱っており、命と魂の相克という難解な課題に挑んでいます。特に、救命現場の苛酷な実態を描くことで、多くの読者に深い印象を与えることでしょう。

朝比奈秋は、2021年に医師としてのキャリアを活かしデビューし、以来、次々と話題作を発表してきました。昨年、彼の作品『サンショウウオの四十九日』が第171回芥川賞を受賞したことで、その名は広まりました。この作品では、結合双生児の姉妹を主人公にし、彼女たちの内面世界を見事に描写し、人生の普遍的なテーマを探求しました。

『サンショウウオの四十九日』で芥川賞を受賞した朝比奈秋、衝撃作『受け手のいない祈り』が受賞後初めて単行本化!3月26日に発売決定! 画像 2

『受け手のいない祈り』の内容とテーマ

『受け手のいない祈り』は、朝比奈が『サンショウウオの四十九日』を発表する前の2023年秋に書かれた作品です。この小説は、勤務医として救命医療に従事していた経験を元にしており、過酷な医療現場の実態をリアルに描写しています。

物語は、医療体制が逼迫する中で、青年医師・公河が直面する厳しい現実を描いています。彼は「誰の命も見捨てない」を院是に掲げる大阪近郊の総合病院で働いていますが、過労死した同期の医師の死を知り、感傷に浸る間もなく患者たちが次々に運ばれてきます。感染症の拡大により、近隣の病院が救急から撤退し、公河たちの病院が最後の希望となります。

物語の舞台とキャラクター

公河を中心に展開される物語は、徹夜での治療や手術が続き、70時間を超える連続勤務の中で、彼と同僚たちがどのように精神的・肉体的な限界に挑むのかを描写しています。命を救った患者たちは日常に戻る一方で、医師たちはこの地獄から出られないという苦悩を抱えています。

この小説は、医療現場で働く人々の叫びを描いており、医師たちが命を救うという崇高な目的の陰で、どれだけの魂が削られているのかを問いかけています。

著者のプロフィールと受賞歴

朝比奈秋は1981年に京都府で生まれ、医師としてのキャリアを持ちながら小説を執筆しています。2021年には「塩の道」で第7回林芙美子文学賞を受賞し、デビューを果たしました。続いて、2023年には『植物少女』で第36回三島由紀夫賞、さらに『あなたの燃える左手で』で第51回泉鏡花文学賞と第45回野間文芸新人賞を受賞しました。

彼の代表作『サンショウウオの四十九日』は、芥川賞を受賞し、文学界での地位を確立しました。今回の『受け手のいない祈り』も、彼の医師としての経験と豊かな想像力が融合した作品であり、今後の文学界においても注目されることでしょう。

書誌情報と購入方法

『受け手のいない祈り』の書誌情報は以下の通りです。

タイトル 受け手のいない祈り
著者名 朝比奈秋
発売日 3月26日
造本 四六判ハードカバー 240頁
定価 2090円(税込)
ISBN 978-4-10-355732-6
購入リンク こちらから

この作品の発売を通じて、多くの読者が医療現場の厳しさや、医師たちの内面的な葛藤に触れることができるでしょう。朝比奈秋の新たな挑戦に期待が寄せられます。

以上の内容をまとめると、朝比奈秋の新作『受け手のいない祈り』は、医療現場の実態を描きながら、命と魂の相克に迫る深いテーマを持つ作品です。著者の独自の視点と経験が生かされたこの作品は、文学界での新たな一歩となることが期待されます。

項目 内容
著者名 朝比奈秋
作品名 受け手のいない祈り
発売日 2025年3月26日
定価 2090円(税込)
ISBN 978-4-10-355732-6

この作品を通じて、読者は医療現場の過酷さや医師たちの苦悩を理解することができるでしょう。朝比奈秋の新たな挑戦を楽しみにしている方々にとって、これは見逃せない一冊となるでしょう。

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