三井物産、2025年から米国で低炭素アンモニア製造事業を開始

米国低炭素アンモニア事業

開催日:1月1日

米国低炭素アンモニア事業
三井物産が参加する低炭素アンモニア製造事業ってどんなもの?
三井物産は米国ルイジアナ州で低炭素アンモニアを製造するプロジェクトに参加し、2029年から製造を開始予定です。
このプロジェクトで環境への影響はどう変わるの?
CO₂排出量を95%以上削減する技術を活用し、年間約230万トンのCO₂を回収することで環境負荷を大幅に軽減します。

米国における低炭素アンモニア製造事業の開始

三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 健一、以下「当社」)は、2025年4月9日に米国における低炭素アンモニア製造事業「Blue Point」への出資参画を決定しました。この決定は米国時間の4月8日に行われ、CF Industries Holdings, Inc(以下「CF Industries」)および株式会社JERA(以下「JERA」)と共同で、最終投資決断を下しました。

本事業は、米国ルイジアナ州において、世界最大のアンモニア製造者であるCF Industriesと、日本国内で最大の発電事業者であるJERAとの共同プロジェクトです。このプロジェクトは、年間生産能力約140万トンの低炭素アンモニア工場を建設し、製造・販売を行うことを目的としています。

米国Blue Point低炭素アンモニア製造事業の最終投資決断に関するお知らせ 画像 2

プロジェクトの詳細とスケジュール

本事業の建設は2025年に開始され、2029年から製造が始まる予定です。製造されたアンモニアは、各株主が引き取ることになりますが、当社は特に欧州やアジア市場への販売を見込んでいます。

このプロジェクトは、二酸化炭素の回収・貯留技術(CCS)を活用し、年間約230万トンのCO₂を回収することで、製造過程におけるCO₂排出量の95%以上を削減することを目指しています。これにより、環境への負荷を大幅に軽減することが期待されています。

米国Blue Point低炭素アンモニア製造事業の最終投資決断に関するお知らせ 画像 3

三井物産の戦略と低炭素化への貢献

当社は、化学品セグメントにおけるアンモニアのトレーディング及び製造事業、エネルギーセグメントにおける天然ガス・LNG事業及び燃料供給において、50年以上の経験と知見を有しています。この経験を活かし、産業横断的な取り組みとして本事業への投資を決定しました。

中期経営計画2026においては、Global Energy Transitionを重点領域とし、従来の肥料や化学原料用途に加えて、次世代燃料として注目される低炭素アンモニアの製造を通じて、多様な産業の低炭素化に貢献していく方針です。

今後の展望と業績への影響

本事業は、三井物産にとって重要な戦略的な位置づけを持つものであり、化学品やエネルギー分野における持続可能な成長を実現するための一環となります。なお、2026年3月期の業績への影響については軽微であると見込まれています。

このプロジェクトにより、低炭素アンモニアの生産が進むことで、環境への配慮が求められる現代において、持続可能なエネルギー供給の一助となることが期待されます。

まとめ

項目 詳細
事業名 Blue Point(低炭素アンモニア製造事業)
出資者 三井物産、CF Industries、JERA
所在地 米国ルイジアナ州
生産能力 約140万トン/年
建設開始予定 2025年
製造開始予定 2029年
CO₂削減率 95%以上
業績への影響 軽微

本記事では、三井物産が米国で展開する低炭素アンモニア製造事業に関する情報を詳しく紹介しました。このプロジェクトは、持続可能なエネルギー供給に向けた重要な一歩となることが期待されます。

参考リンク: