2024年10月29日開始、洋上風力発電のリスク評価サービスがもたらす未来

リスク評価サービス開始

開催日:10月29日

リスク評価サービス開始
この新しいリスク評価サービスってどんなことをするの?
蓄電池設備の火災や自然災害リスクを評価し、発電事業者が安全に運営できるよう支援するサービスだよ。
洋上風力発電所に蓄電池を併設するメリットは何?
余剰電力を蓄えて需要に応じた供給が可能になるので、電力供給の安定性が高まり、収益も安定するんだ。
洋上風力発電所に併設される陸上蓄電池設備へのリスク評価サービス開始 画像 2

洋上風力発電所における新たなリスク評価サービスの開始

2024年10月29日、損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」)とSOMPOリスクマネジメント株式会社(以下「SOMPOリスク」)は、洋上風力発電所に併設される陸上蓄電池設備に対するリスク評価サービスを開始したことを発表しました。このサービスは、蓄電池設備に特有のリスクを評価し、安定的な洋上風力発電保険の提供を目指すものです。

近年、再生可能エネルギーの重要性が高まる中、特に洋上風力発電が注目されています。日本国内でも、洋上風力発電事業者の公募が進んでおり、発電事業者が蓄電池を併設することで、電力供給の安定性を確保する動きが見られます。しかし、蓄電池には火災リスクが伴い、これを適切に管理することが求められています。

洋上風力発電所に併設される陸上蓄電池設備へのリスク評価サービス開始 画像 3

リスク評価サービスの背景と目的

再生可能エネルギーの導入が進む中、特に洋上風力発電は2050年のカーボンニュートラルの実現に向けた重要な要素とされています。日本においても、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備が進行中であり、発電事業者が蓄電池を併設することで、余剰電力を蓄え、需要に応じた電力供給が可能になるメリットがあります。

ただし、蓄電池の使用に伴う火災リスクは無視できない問題であり、発電事業者はこれを適切に管理しなければなりません。損保ジャパンとSOMPOリスクは、こうしたリスクに対する評価サービスを提供することで、発電事業者がより安全に運営できる環境を整えることを目的としています。

リスク評価サービスの概要

本サービスは、蓄電池設備に特化したリスク評価体制を構築し、以下の主要な評価を行います。

  1. 火災リスク評価
    蓄電池設備に関する最新の安全規格や認証適合性、安全対策の動向、稼働状況及び保守・メンテナンス体制を確認し、火災リスクを評価します。
  2. 自然災害リスク評価
    蓄電池設備の立地状況を考慮し、台風、地震、高潮、落雷などの自然災害リスクを評価します。また、これらの自然災害による火災リスクも考慮に入れます。
  3. 予想最大損害額の算出
    火災リスク評価と自然災害リスク評価を基に、蓄電池設備に対する予想最大損害額を算出します。これにより、発電事業者が直面する可能性のある財物損害や利益損害を具体的に把握できます。

これらの評価を通じて、発電事業者はリスク管理を強化し、より安定した運営が可能となります。

新サービスの位置づけと今後の展望

損保ジャパンとSOMPOリスクは、2020年7月に販売を開始した「ONE SOMPO WINDサービス」の一環として、本サービスを新たに追加しました。このサービスは、洋上風力発電におけるリスクの把握から評価、保険手配までを一貫して提供するもので、発電事業者に対する継続的な保険提供を実現するものです。

今後、両社は最新の知見を積極的に取り入れ、洋上風力発電事業の普及を促進することを目指します。また、脱炭素社会の実現に向けて、安心・安全・健康であふれる未来を創造するための取り組みを進めていく方針です。

サービスの要点まとめ

サービス名 内容 目的
リスク評価サービス 蓄電池設備に特化した火災リスク評価、自然災害リスク評価、予想最大損害額の算出 発電事業者のリスク管理の向上と安定した運営の支援
ONE SOMPO WINDサービス 洋上風力発電におけるリスク評価と保険手配を一貫して提供 発電事業者への継続的な保険提供の実現

以上のように、損保ジャパンとSOMPOリスクが提供するリスク評価サービスは、洋上風力発電所に併設される蓄電池設備の安全性を高めるための重要な取り組みです。発電事業者は、これによりリスクを適切に評価し、安定した運営を実現することが期待されます。

参考リンク: