11月5日、Tokyo Artisan IntelligenceがエッジAI量産開始に向け資金調達
Tokyo Artisan Intelligenceが新生企業投資株式会社から資金調達を実施
Tokyo Artisan Intelligence株式会社(以下、TAI)は、2024年11月5日、神奈川県横浜市に本社を置く企業で、AIと半導体の高度な設計技術を融合させたエッジAIプラットフォームを展開しています。今回、同社は新生企業投資株式会社からの資金調達を実施し、累計調達額は4.1億円に達しました。この資金は、エッジAI技術の開発と実用化を加速させるために使用される予定です。
TAIは、独自開発のエッジAIコンピューティングプラットフォーム「TAI SEASIDE-R6」を基盤にして、顧客のビジネス課題を解決するAIソリューションを展開しています。このプラットフォームは、PoC(Proof of Concept: 概念実証)での成功実績を持ち、産業機器や医療機器、製造装置、ヘルスケア、インフラなど、幅広い分野でのニーズに応じたソリューションを提供しています。
エッジAI技術の概要と特徴
エッジAIとは、ディープラーニングを用いたAIアルゴリズムをクラウドではなくエッジデバイス(端末側)で実行する技術です。この技術により、リアルタイムのデータ処理が可能となり、低消費電力での運用が実現します。TAIは、東北大学中原研究室で研究開発された「ニューラルネットワーク圧縮技術」と「ハードウェア実装技術」を駆使して、エッジAI向けコンピュータを開発しています。
TAIが提供する「SEASIDE-R6」は、以下の特長を持っています:
- 柔軟性:最新のAIモデルに対応可能で、様々なセンサに対応できる豊富なI/Oを備えています。
- 耐久性:産業機器向けに設計され、過酷な環境下でも安定した稼働が可能です。
- 量産体制:商社・製造メーカーと提携し、量産需要に対応する調達体制が整っています。
資金調達による今後の展開
今回の資金調達により、TAIはエッジAIプラットフォームの量産を開始することが可能になります。具体的には、これまでのビジネス実績が評価され、新生企業投資株式会社からの追加資金を受け取ったことが大きな要因です。この資金を活用して、厳しい環境下での運用が求められる鉄道や建設現場向けに設計されたエッジAIプラットフォーム「SEASIDE-R6」の生産を進めていきます。
TAIは、AIハードウェア半導体実装技術を駆使して、高性能AIエッジデバイスの開発も進めており、これによりハードウェア性能の向上とAI技術の進化を加速させる計画です。
関係者からのコメント
新生企業投資株式会社のディレクター、長谷川拳太郎氏は、エッジAIを社会に実装するためには高い技術力だけでなく、現場の課題を理解し解決策を提供することが重要であると述べています。TAIは、現場の課題に泥臭く向き合い、多くの難題を解決することで顧客の信頼を勝ち取ってきた企業であり、今回の出資はその信頼の証であるとしています。
また、TAIの創業者である中原啓貴氏は、ディープラーニングを活用したAIアルゴリズムを用いて社会の人手不足や業務改革といった課題解決に貢献することを目指しているとコメントしています。今回の資金調達に感謝し、AIコンピュータの長期的な発展を見据えたロードマップの開発や、AI処理に伴う発熱問題の解決に向けたハードウェア開発に注力する意向を示しています。
会社概要と採用情報
Tokyo Artisan Intelligence株式会社は、2020年3月に設立され、深層学習アルゴリズムの研究開発やエッジAIプロダクトの開発および販売を行っています。AIエキスパート・エンジニアの育成にも力を入れており、幅広い分野での採用を行っています。
会社の詳細情報は以下の通りです:
社名 | Tokyo Artisan Intelligence株式会社 |
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本社所在地 | 神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目3−12 新横浜スクエアビル14階 |
代表取締役 | 中原 啓貴 |
設立 | 2020年3月 |
事業内容 | 深層学習アルゴリズムの研究開発、エッジAIプロダクトの開発および販売、AIエキスパート・エンジニアの育成 |
HP | https://tokyo-ai.tech/ |
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今回の資金調達により、TAIはエッジAI技術のさらなる発展を目指し、社会に貢献する製品開発を進めていくことが期待されます。
参考リンク: