12月に始まるさいたま多胎ネットの支援活動、多胎家庭を孤立させない取り組み
ベストカレンダー編集部
2024年11月29日 05:49
さいたま多胎ネット設立
開催日:12月1日

NPO法人さいたま多胎ネットの設立について
2024年11月11日、埼玉県さいたま市において、NPO法人さいたま多胎ネットが設立されました。この法人は、埼玉県に住む多胎家庭、すなわち双子や三つ子以上を育てるご家族を対象に、孤独を防ぎ、必要な情報を提供することを目的としています。また、多胎家庭同士や社会とのつながりを作り、支援を行うことも重要な役割としています。
設立の背景には、毎年約500組の多胎児が埼玉県で生まれている現実があります。多胎妊娠は、妊娠中に様々なリスクを伴い、切迫早産などの理由から長期の管理入院を強いられることが少なくありません。また、産後には母体が十分に回復しないうちから過酷な育児が始まります。多くのご両親が、日20回に及ぶ授乳やオムツ替え、睡眠不足、さらには同時泣きによる精神的な負担を感じています。
多胎家庭支援の必要性
多胎家庭が直面する課題は多岐にわたります。外出が難しい、周囲に共感を得られる人がいないといった状況から、孤独感を抱く方も少なくありません。このような状況を少しでも解消するため、前身組織である任意団体さいたまふたご・みつごサークルPeanutsCLUB(以下、さいたまピーナッツクラブ)は、2021年から多胎妊婦とその家族に対する支援を開始しました。
「妊娠期からの多胎ファミリー教室」では、多胎妊娠・育児に関する正しい知識を提供し、横のつながりを作ることを目的としています。講師には、日本赤十字看護大学の喜多里己教授を招き、先輩多胎パパママによる体験談もお伝えしています。これまでに計7回開催し、累計で64組の方々にご参加いただいています。
今後の事業展開
NPO法人さいたま多胎ネットでは、これまでの活動を継承しつつ、オンライン開催を含めた広域での事業展開を計画しています。また、ピアサポーターの養成や各地域の多胎サークルの立ち上げ・運営支援を行うことで、多胎支援の輪を広げていく意向を示しています。
以下は、今後の事業内容の概要です:
- 多胎ファミリー教室
- ピアサポート養成講座
- 地域サークルの立ち上げ・運営支援
法人のミッションとビジョン
NPO法人さいたま多胎ネットのミッションは、「個」を大切にし、「輪」となり、「新」しい多胎支援を目指すことです。このミッションに基づき、支援対象者を尊重しつつ、支援する自らのことも大切にする団体を目指しています。
ビジョンとしては、地域や社会とつなげて多胎家庭を孤立させない「輪」を紡ぐことを目指しています。活動においては、時代やニーズに応じた最新の情報を発信し続けること、また自らの経験に固執しない新しい多胎支援を提供することを心掛けています。
代表理事からのメッセージ
代表理事の花俣美加は、自身も妊娠30週で双子を出産した経験を持ちます。育児をする中で感じた孤独感や不安を抱えた日々を振り返り、同じ境遇の仲間と出会ったことがきっかけで多胎家庭支援に関わるようになりました。彼女は、多胎家庭の悩みが長年変わっていないことに危機感を持ち、支援の重要性を痛感しています。
顧問からのメッセージ
顧問の喜多里己は、さいたまピーナッツクラブの活動を知り、微力ながら応援を続けてきました。地域で子育てをする家族が孤立しがちな現代において、多胎家庭への支援が重要であると強調しています。今回のNPO法人の設立は、多胎家庭の支援活動の充実と拡大が期待されるものであり、地域社会全体が協力して多胎家庭を支えていく必要があると述べています。
団体ロゴの意味
NPO法人さいたま多胎ネットのロゴには、3つの重なる輪が描かれています。これは、ママと双子や三つ子である子どもたち、さらには複数の多胎家庭同士のつながり、そして多胎家庭・社会・支援者という異なる立場の輪を象徴しています。
このロゴは、同じ境遇にある多胎家庭同士がつながることで、共感し合い、悩みを乗り越える糧になることを信じています。また、医療、福祉、行政、教育、子育て支援といった各専門家とのつながりも重要であると考えています。
法人概要
以下に、NPO法人さいたま多胎ネットの概要を示します:
法人名 | NPO法人さいたま多胎ネット |
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代表理事 | 花俣 美加 |
副代表理事 | 森田 彩加 |
理事 | 石橋 まどか、近藤 佐知子、橋本 敬子、森 里美、李 千菜美 |
監事 | 橘田 友佳 |
顧問 | 喜多 里己(日本赤十字看護大学) |
事業内容 | 多胎ファミリー教室、ピアサポート養成講座、地域サークル立上げ・運営支援 等 |
設立日 | 2024年11月11日 |
ホームページ | NPO法人さいたま多胎ネット |
このように、NPO法人さいたま多胎ネットは、多胎家庭の支援を通じて、地域社会全体が協力して住みやすい環境を作り出すことを目指しています。多胎家庭が孤立せず、共に支え合う社会の実現に向けて、今後の活動が注目されます。
参考リンク: