岐阜の新文化観光施設「CASA stella」が3月29日にオープン!伝統工芸を体感

CASA stellaオープン

開催日:3月29日

CASA stellaオープン
CASA stellaってどんな施設?
CASA stellaは、岐阜市に新しくオープンする文化観光施設で、岐阜の伝統工芸を未来へつなぐ拠点です。
岐阜の伝統工芸って何があるの?
岐阜の伝統工芸には、岐阜和傘や岐阜提灯、イサム・ノグチがデザインした照明「AKARI」などがあります。

岐阜の伝統工芸を未来へとつなぐ「CASA stella」のオープン

2025年3月29日(土)、岐阜市川原町エリアに新たな文化観光施設「CASA stella(カーサ・ステラ)」がオープンします。この施設は、築100年以上の元和紙原料問屋「松井邸」をリノベーションしたもので、特定非営利活動法人ORGANが運営します。「光」をテーマに、岐阜の伝統工芸と世界を結ぶ拠点としての役割を果たすことを目指しています。

「CASA stella」は、岐阜和傘、岐阜提灯、そして世界的彫刻家イサム・ノグチが岐阜の提灯職人と共同で生み出した照明「AKARI」という三つの「光」をテーマにしています。これらの伝統工芸を未来へとつなげるための拠点として、岐阜市の都市景観重要建築物に指定されている松井邸が生まれ変わります。

美濃和紙の物語を今に受け継ぎ、岐阜和傘・岐阜提灯の新たな文化観光施設「CASA stella」がオープン 画像 2

岐阜和傘と岐阜提灯の歴史的背景

岐阜は、古くから長良川の水運を利用した川湊として栄え、上流から運ばれてきた美濃和紙や防水用のえごま油、竹などの原材料が集まることで、和傘や提灯などの伝統工芸が発展しました。特に、昭和20年代には岐阜和傘の年間生産量が1200万本に達したとされています。

また、1951年にイサム・ノグチが岐阜提灯の技術に触発されてデザインした「AKARI」は、以降35年をかけて200種以上のデザインが生まれました。これは、岐阜提灯の歴史と技術に基づいており、明治天皇が岐阜提灯を天覧に供したことから、全国にその名が広まりました。

美濃和紙の物語を今に受け継ぎ、岐阜和傘・岐阜提灯の新たな文化観光施設「CASA stella」がオープン 画像 3

「CASA stella」の施設内容

「CASA stella」には、以下の店舗や施設が入居します:

  • 和傘CASA:全国唯一の岐阜和傘専門店で、60本近くの和傘が常時展示販売されています。職人の物語とともに岐阜和傘の美しさを伝え、購入者と職人をつなぐ場を目指しています。
  • AKARI gallery:イサム・ノグチがデザインした「AKARI」の常設ギャラリーで、和紙と竹からなる光の彫刻を間近で鑑賞できます。
  • OZEKI 川原町gallery:1891年創業の株式会社オゼキによる岐阜提灯のギャラリーで、伝統的な技術で作られた提灯の美しさを堪能できます。
  • ORGANキモノ:昭和時代のレトロで可愛いアンティーク着物のレンタル・着付けサービスを提供しており、古い町並みを着物姿で散策することができます。
  • 冷したぬき天国 川原町店:岐阜のソウルフード「冷したぬきそば」を提供する店舗です。店主が「一杯入魂」の精神で作る無化調の冷したぬきそばを楽しむことができます。
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長良川てしごと町家CASAとの連携

「CASA stella」のオープンに合わせて、2018年から運営している「長良川てしごと町家CASA」もリニューアルされ、充実した伝統工芸の体験・継承の場として生まれ変わります。この施設では、和傘の骨を作る職人の工房や活版印刷室などがあり、実際に職人が工房を構えています。

新設される「てしごとスタジオ」では、以下の体験プログラムが提供されます:

  1. ミニぎふ和傘絵付け体験:無地の和傘に自由に絵付けができる体験。
  2. ぎふ提灯絵付け体験:岐阜提灯に好きな絵や文字を描くことができる体験。
  3. ぎふ雪洞(ぼんぼり)絵付け体験:ひな祭りなどで使われる雪洞に絵付けができる体験。
  4. 岐阜和傘一日レンタル:実際に伝統工芸品の和傘を持って町歩きを楽しむことができる体験。
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伝統工芸の継承と地域文化の持続可能性を目指す

特定非営利活動法人ORGANは、「長良川流域の命のつながりを取り戻し、お互いさま、おかげさまが当たり前のなにげに楽しい地域を作る」というミッションを掲げています。2030年までに「伝統的な生業が次世代に受け継がれている長良川流域の実現」を目指し、地域に眠る資源を活用した高付加価値な体験や滞在をコーディネートしています。

「CASA stella」は、日本財団の助成金を受けた「長良川流域文化の継承サイクル創出のための拠点づくり」事業の一環として開設され、地域内外の多様な人々との交流を生み出していくことが期待されています。

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施設概要とアクセス情報

「CASA stella」の詳細は以下の通りです:

名称 CASA stella(カーサ・ステラ)
所在地 岐阜県岐阜市玉井町6
オープン日 2025年3月29日(土)
運営主体 特定非営利活動法人ORGAN
建物 築100年以上の元和紙原料問屋「松井邸」(岐阜市都市景観重要建築物)
設計 株式会社ミユキデザイン
施工 株式会社ワタケンホーム、コネクト、sunaba、株式会社タップスビトウ
壁画 yomikaki 山田真梨子
アクセス JR岐阜駅・名鉄岐阜駅からバス、「長良橋」下車 徒歩3分
駐車場 店舗専用駐車場 第1駐車場25台 第2駐車場9台

「CASA stella」では、岐阜の伝統工芸を体感し、学ぶことができる新たな拠点として、多くの人々に親しまれることが期待されています。今後の展開にも注目が集まります。

参考リンク: