世界野生生物の日 (記念日 3月3日)

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皆さんは「世界野生生物の日」という記念日をご存知でしょうか?2013年に国連総会で制定されたこの日は、私たちの地球上で共存する多種多様な野生生物を守るための大切な一日です。

世界野生生物の日の意義

ワシントン条約の採択を記念して

1973年3月3日、絶滅のおそれがある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称ワシントン条約が採択されました。この条約は、野生生物の乱獲を防ぎ、生物多様性の保護に大きな役割を果たしています。

この記念すべき日が「世界野生生物の日」として選ばれたのは、まさにその重要性を世界に伝えるためです。野生生物の保護に関する意識を高め、私たちの地球に生息する貴重な生命を守るための取り組みが、この日を通じて強化されています。

私たちにとって身近な存在である動物園や植物園でも、この日にちなんだイベントが開催され、訪れる人々に野生生物保護の大切さを伝えています。

野生生物の保護と多様性

地球上の生物は、驚くほど多様な形で存在し、それぞれが地球の生態系のバランスを保っています。しかし、人間の活動によってそのバランスが脅かされ、多くの野生生物が絶滅の危機に瀕しています。

「世界野生生物の日」は、そんな野生生物の保護と多様性を考える絶好の機会です。私たちが普段何気なく見過ごしてしまう野生生物の存在を改めて認識し、その大切さを再確認する日なのです。

普及啓発活動

経済産業省や環境省は、この日に合わせて野生生物の取引規制に関する普及啓発のためのパネルを作成し、動物園や植物園でのイベントで積極的に掲示しています。これは、一般市民に対して野生生物の保護の重要性を伝えるための取り組みの一環です。

ワシントン条約(CITES)とは

国際的な取引規制

ワシントン条約は、絶滅が危ぶまれる野生動植物の国際的な取引を規制し、その保護を図るための国際条約です。183ヵ国が加盟しており、約30,000種の動物が取引制限の対象となっています。

この条約を通じて、輸出国と輸入国が協力し合い、野生生物の持続可能な利用を目指しています。私たちが日常で目にすることのある多くの商品にも、この条約の影響が及んでいるのです。

サイテスの役割

サイテスは、野生生物の国際取引に関する具体的な基準を設け、取引が行われる際の厳格な管理を行っています。これにより、種の存続が脅かされることなく、野生生物が保護される仕組みが構築されています。

日本における野生生物保護の取り組み

国内での保護活動

日本でも、野生生物の保護と持続可能な利用を目指す取り組みが行われています。国内の動物園や植物園では、絶滅危惧種の繁殖プロジェクトを行うなど、具体的な保護活動が積極的に進められています。

また、市民一人ひとりが野生生物の保護に関心を持ち、日々の生活の中でできることを見つけ実践することも重要です。例えば、環境に優しい商品を選ぶ、野生生物に配慮した観光を心がけるなど、小さなことから始めることができます。

国際的な協力と将来展望

日本は、国際社会と連携し、野生生物の保護に取り組んでいます。今後も、ワシントン条約をはじめとする国際条約に基づき、野生生物の保護を進めることが期待されています。

「世界野生生物の日」を通じて、私たち一人ひとりが野生生物について考え、行動を起こすきっかけになればと思います。生物多様性の重要性を理解し、守るための行動を共に進めていきましょう。