おくる防災の日 (記念日 3月11日)

おくる防災の日

2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。地震と津波、そして火災によって多くの命と暮らしが失われたこの日を起点に、「おくる防災の日」は制定されています。

この記念日を制定したのは、ヤフー株式会社が運営するネットモール「エールマーケット」です。防災用品や防災食を「自分のために備える」だけでなく、「大切な人に贈る・送る」という習慣を社会に広めることを目的としています。「おくる防災」という言葉には、贈るという行為を通じて防災意識を日常の中に溶け込ませたいという意図が込められています。

エールマーケットの前身は、震災直後の2011年12月に始まった「復興デパートメント」です。東北の商品をネット販売する取り組みとしてスタートし、その後「東北エールマーケット」へと名称を変え、2018年には全国のこだわり商品を扱う「エールマーケット」としてリニューアルされました。名称は変わっても「買いものはエール(応援)」というメッセージは一貫して受け継がれています。

記念日の背景には、日本における防災用品の備蓄保有率の低さという現実もあります。自分自身で備えるだけでなく、誰かに贈るという選択肢を増やすことで、より多くの家庭に防災用品が行き渡るようにという考え方です。エールマーケットは、この記念日を特定の企業だけが活用するものとせず、より多くの企業・団体が自由に活用できることも意図しています。

「おくる防災の日」は2021年(令和3年)に一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されました。震災から10年という節目の年に正式な記念日となったことは、この活動が積み重ねてきた時間の重さを物語っています。

3月11日が近づくたびに、防災グッズの見直しや備蓄の確認を行う人は少なくありません。そこに「誰かに贈る」という視点を加えることで、防災は個人の問題から、人と人とのつながりの中に位置づけられるようになります。