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ところてんの日 (記念日 6月10日)

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皆さんは、夏の暑い日に食べるさっぱりとした和のデザートを思い浮かべるとき、何を思い出しますか?そう、私たち日本人にとってなじみ深い「ところてん」ですね。さて、そのところてんには、実は「ところてんの日」という記念日があるのをご存じでしょうか?

ところてんの日とは

記念日の背景

この記念日は、静岡県伊豆が日本一の天草の生産地であることから、地元の事業者が中心となり、伊豆ところてん倶楽部が制定しました。私たちの生活に深く根ざした食文化の一つであるところてんの魅力を、もっと多くの人に知ってもらいたいという思いから生まれたのです。

「ところてんの日」が6月10日に決定したのは、「ところ(6)てん(10)」という語呂合わせと、この時期になると天草の漁が解禁され、新鮮な初物の天草を使ったところてんが味わえるからです。

2018年(平成30年)には、一般社団法人日本記念日協会によって正式に認定・登録されました。記念日ができたことで、ところてんの美味しさやその伝統が、より多くの人々に広まるきっかけとなったのです。

伊豆ところてん倶楽部には、「ところ てん衛門」という愛らしい公式イメージキャラクターもいます。これがまた、ところてんの日を親しみやすくしてくれる要因の一つでしょう。

ところてんの特徴

ところてんは、紅藻類の天草を茹でて寒天質を抽出し、冷やして固めた食品です。特有の食感を生み出すためには、専用の器具「天突き」を使い、糸状に押し出して作ります。この一手間が、ところてん独特の食感を生む秘訣なのです。

その成分は、ほとんどが水分で、残りは多糖類のアガロースです。ゲル状でありながら、ゼリーとは異なる独特の硬さを持つことで、食べる際には心地よい抵抗を感じさせます。

ところてんは栄養価はそこまで高くありませんが、食物繊維としての整腸効果が期待できるのです。これは、夏場の暑さで食欲が落ちがちな時にも、気軽に摂取できる嬉しい点ではないでしょうか。

食べ方は地域によって様々で、三杯酢や二杯酢に和辛子やゴマを添えるのが一般的ですが、醤油タレや黒蜜をかける地方もあります。これらのバリエーションが、ところてんの魅力をさらに引き立てています。

伊豆のところてん文化

伊豆の住民にとってところてんは、子どもの頃から親しんできたおやつであり、駄菓子屋でズルズルと食べるのが日常的な風景でした。家庭ではおばあちゃんが手作りするところてんを突きたてて食べるのが、昔からの伊豆の風習です。

伊豆半島は天草の日本一の産地として知られ、江戸時代から高品質な天草が全国に供給されてきました。春から夏にかけての天草干しの風景は、磯の香りとともに伊豆の風物詩となっています。

ところてんの日の楽しみ方

家庭での楽しみ

ところてんの日には、家族で天草からところてんを作るのも一つの楽しみ方です。市販されている天草を使って、家庭で突きたてのところてんを作り、お好みのタレで味わうことで、手作りの喜びを感じられるでしょう。

また、子どもたちにはところてん作りを体験させることで、食文化への興味を持たせることができます。食育としても有効な活動ですね。

地元伊豆のイベント

伊豆では、ところてんの日に合わせて様々なイベントが開催されます。地元の食材を使ったところてんの試食会や、天草の漁を体験できるツアーなど、参加してみると新たな発見があるかもしれません。

「ところ てん衛門」をはじめとするキャラクターたちとの写真撮影やグッズ販売もあり、家族連れには特に喜ばれるイベントです。

ところてんの日を超えて

ところてんの歴史と文化

ところてんの歴史は古く、江戸時代にはすでに庶民の間で親しまれていました。天草が豊富な伊豆では、その品質の高さから全国的にも高級品として扱われ、日本の食文化に欠かせない存在となってきたのです。

ところてんを通じて、日本の四季の移ろいや、地域ごとの食文化の違いを感じ取ることができます。夏の風物詩としてだけでなく、年間を通じて楽しめる食品であることも、ところてんの魅力の一つです。

ところてんの未来

ところてんの日は新しい記念日ですが、これを機にところてんの魅力が再発見され、より多くの人々に親しまれるようになることを願っています。健康志向が高まる中で、低カロリーでありながら食物繊維を豊富に含むところてんは、これからの時代にも合った食品と言えるでしょう。

伊豆ところてん倶楽部のような地域の取り組みが、日本全国に広がり、新たな食の文化を生み出していく可能性を秘めています。ところてんの日を通じて、日本の豊かな食文化が次世代にも受け継がれていくことを期待してやみません。

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