2025年1月から始まる大阪・関西万博日本館でドラえもんが案内する循環型ものづくり展示
ベストカレンダー編集部
2024年12月23日 14:51
大阪万博日本館展示
開催日:1月1日
大阪・関西万博における日本館の展示内容
2025年に開催される大阪・関西万博において、日本政府館(日本館)は「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマに出展されます。この展示は、経済産業省が主導し、持続可能な未来社会をデザインするための重要なプラットフォームとなります。
展示公開の第1弾では、『「水」から「素材」へ』というテーマで、藻類を利用したファームエリアが公開され、藻類の持つ無限の可能性をハローキティを通じて紹介しました。続く第2弾では、『「素材」から「もの」へ』というテーマに移り、日本の「ものづくり」に焦点を当てた「ファクトリーエリア」が公開されます。
ファクトリーエリアの特徴と展示内容
ファクトリーエリアでは、資源を無駄にせず、修理や修繕を重ねることで長く使い続けられる製品の製造を目指す「循環型ものづくり」の考え方を紹介します。このエリアでは、日本を代表するキャラクター「ドラえもん」が案内役となり、次世代へ受け継ぐ持続可能なものづくりの精神を分かりやすくナビゲートします。
展示内容は以下のように構成されており、様々な技術や製品が紹介されます。
- 日本のものづくりの歴史とその進化
- 「やわらかく作る」という発想に基づく技術の展示
- 伝統的な取組と最先端技術の対比
特に注目すべきは、京都府の木津川に架かる「流れ橋」の展示です。この橋は、増水した川の流れに耐えるのではなく、橋桁が「流される」ことで全体にかかる負担を軽減するという独自の構造を持っています。
また、JAXAの小型月着陸実証機SLIMも展示されます。この機体は、月面着陸時に脚部が「壊れる」ことで衝撃を吸収し、確実に着陸させることができる構造となっています。
循環型ものづくりの歴史と文化
「循環型ものづくり」は、日本で1300年以上にわたり続けられている伊勢神宮の「式年遷宮」にその原点を見ることができます。この行事は、20年に一度、神様をお祀りする建物や宝物を新しく作り直すもので、「常若(とこわか)」という日本独自の考え方が息づいています。
このように「やわらかく作る」という「循環型ものづくり」の精神は、時代を超えて受け継がれ、現代の最先端技術にもつながっています。展示では、こうした伝統と革新の融合をナビゲーターである「ドラえもん」が楽しく案内します。
藻類を活用した循環型ものづくりの実演
ファクトリーエリアでは、藻類を「素材」として化粧品や衣類、食品など様々な「もの」を展示します。これらの制作は、藻類産業を構築する日本発で世界初のプロジェクト「MATSURI」が担い、藻類製品が未来の暮らしを満たすイメージを喚起します。
さらに、藻類を混ぜ込んだバイオプラスチックを使用し、2台のロボットアームによる3Dプリント技術を用いてスツールを製作します。完成したスツールは実際に日本館内の各所に設置され、憩いの場として活用される予定です。
日本館の展示協力企業・団体
この展示には、多くの企業や団体が協力しています。以下はその一部です。
- 京都府
- 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
- 神宮司庁
- 株式会社タカラトミー
- 東武タワースカイツリー株式会社
- 株式会社日建設計
- 東レ株式会社
- ナガセケムテックス株式会社
- 株式会社モルテン
これらの企業や団体の協力により、展示はさらに充実した内容となっています。
日本館のテーマと循環の表現
日本館は、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を基に、循環を3つのエリアで表現します。これらのエリアは以下のように構成されています。
- プラントエリア
- 微生物の働きによってごみが分解され、水へと姿を変えるエリア。
- ファームエリア
- 藻類の力とカーボンリサイクル技術により、ものづくりの素材が生まれるエリア。
- ファクトリーエリア
- 日本の伝統的なものづくりを受け継ぐ持続可能なプロダクトと出会うエリア。
これらのエリアを通じて、来場者は循環の過程を体験し、いのちといのちのあいだに存在するものを見つめ、気づく機会を得ることができます。
まとめ
2025年大阪・関西万博における日本館の展示は、日本の「循環型ものづくり」を楽しく、分かりやすく伝えることを目的としています。展示内容は多岐にわたり、伝統と革新が融合した日本のものづくりの精神を次世代に受け継ぐための重要な役割を果たします。
展示内容 | 詳細 |
---|---|
テーマ | いのちと、いのちの、あいだに |
展示エリア | プラントエリア、ファームエリア、ファクトリーエリア |
主なキャラクター | ドラえもん |
協力企業・団体 | 京都府、JAXA、タカラトミーなど |
このような展示を通じて、来場者が日本のものづくりの文化や循環の大切さを理解し、未来に向けた持続可能な社会の構築に寄与することが期待されます。